『I・N・G』コラム10~眠れない花~

10:眠れない花
作詞:松井五郎 作曲:河野充生 編曲:野﨑洋一

すごい作品ができた。
こういう曲は、依頼してできるものじゃない。
その人から、すんなりと生まれる時にだけ、
出会うことが出来る。
メロディーが出来たときに、
すぐに、「頂き!」と思った。

デモテープを聴きいた瞬間に、
頭の中ではサスペンス映画のシーンが展開されていった。

信頼していいのか?それともこれは罠か?
しかし、この女の愛は、命がけで、裏切りは許されない。
裏切った時、その報いは死だ。
お前にその覚悟はあるのか?

頭の中の映像は、嵐のシーンに切り替わった。
激しい雨の中で、雷が鳴り響いていた。
雷の光に、刃がキラリと光った。

岡本太郎の作品で「夜」という作品がある。
不気味な青い樹木、イナズマのような炎、
そして女性は背中にナイフを隠し持つ。

えっとですね。。。
Mission: Impossible の
絶体絶命の感じなんですけど
よろしくお願いしまーす。

野﨑さんへ電話でアレンジを依頼をした。
こんな稚拙な説明で、
あのサウンドを作り上げるとは恐るべし、野﨑洋一。

松井五郎さんにも、同じようなメールをしたら、
なんとも独特な世界が仕上がってきた。

森川さんは、RHで初めて歌った瞬間に、
ズドンと心にハマったようだった。
このチームは、いつも、こんな風に作品が仕上がっていく。