『I・N・G』コラム12~いつかは昔のことになる~

 

12:いつかは昔のことになる
作詞:松井五郎 作曲:コミリタミノル 編曲:瀬尾一三

この作品が座る席は、ここしかない。
昨年9月にオケはレコーディングされたが、その後、
様々なことがあり、歌は2021年1月5日にレコーディングされた。

振り返ってみると、この作品はすでに、
アルバム「I・N・G」のすべてが集約されていた。
このアルバムへ向かう物語は、昨年、すでに発芽していたというわけだ。

「いつかは昔のことになる」という真実と正面から向き合った時、
「今」を生きることの大切さを知ることができる。

このアルバムは、随所に「今」を、生き、
自分自身の内面から「大切」を見つけ出せと歌われている。

「大切」とは、面白い言葉で、大きくを切ると書く。

なにかを手に入れたければ、何かを捨てないといけないようだ。
結局のところ、欲張っても持ちきれない。
指の隙間から砂のようにこぼれ落ちていく。

私たちは、欲望を叶えたいと思ったり、捨てたいと思ったりする。
そして、そんな右往左往も人生だねって歌う。

森川自身も人生の折り返し点は通過した。
生まれた日に決まっている運命の「その時」は、
これを知るために与えられた命だ。

そんなに毎日心配しなくても、約束の日は確実にやってくる。
だから「その時」のことを考える必要はない。

私たちがやるべきことは明確だ。
いつ「その時」が来てもいい、生き方をすると決意することだ。
「今」を全力で生きること。

これがアルバム森川美穂「I・N・G」のメッセージだ。

【いつかは昔のことになる】


【森川美穂 Album『I・N・G』収録曲紹介】