歌手という生き方

ありがとう。サンキュー。ありがとうねー。

先日、森川さんが「神」と言い切る歌手、沢田研二さんの古希記念ライブ「OLD GUYS ROCK」を横浜アリーナで見た。キャパ17,000のアリーナを、柴山和彦さんのギター1本で2時間ほぼMCなしで、歌い続けた。MCがない分、曲間では、この「ありがとう。サンキュー。ありがとうねー。」をスタンプのように言いながら、次の曲へと進んでいく。このギターと二人だけのライブ、そして、MCなしで歌い続ける、このあり方には明確な意思がある。そこに歌手としての生き方を見た。すばらしかった。

この中で唯一MCは、アンコール前の1ポイントのみだ。これからは、柴山さんとふたりで、やんちゃな音をだして、歌っていくという宣言のその中に、気になる言葉があった。

「ぼくには、聴こえるんです。ドラムの音が、ベースのフレーズが、キーボードのフレーズが、すべてぼくには聴こえているんです。」

「みんさんには、聴こえていないだろうから、そんな僕のライブにつきあってもらって申し訳ないけど、この2人でやるというコンサートは、12年前から考えてやろうと決めてきたことを、やっと今実現できた」・・・というMCでした。

この 「ぼくには聴こえるんです」・・・ というところがポイントです。
よく、激しい曲は、ドラムやベースがいなくてはだめだと思われているけど、ジュリーにはもういらないのだ。このグルーヴ感覚がとてもたいせつで、こうやって歌える人はとても少ない。

実は、今回の「female」を通して、どうも森川さんは、この感覚をつかんだようだと僕は見ている。まだ、完成はしていないかもしれないが、どうも、ここのところのライブを見ているとそう感じる。

このタイミングで、京都:都雅都雅。
1年ぶりの手合わせとなる塩入俊哉さんのピアノで歌うことを楽しみにしている森川。また、新しい扉をひらくのではないか、そんな期待感をもっています。昨日、レコーディングでも、ライブでも、ミュージシャンのプレイを頭で理解するまえに本能で反応してしまう森川について書きました。このデュオライブというスタイルは、これからも「歌手・森川美穂」の芯となっていくだろうと思います。

ぜひ、今の森川美穂の歌を聴きに来てください。
京都:都雅都雅でおまちしております。

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